講義ノート

 

7月11日 18:00~19:00 基本の国語

作品タイトル おーい でてこい

作者 星 新一

 

星 新一のプロフィール

1926年東京生まれ。日本のSF小説の開拓者の一人として知られ、ショートショートという短編小説のジャンルを確立した。後にショートショートの神様と言われる。

 

テーマ

星新一の小説の面白さはどこから来るのか?

「おーい でてこい」が、今の時代に読んでも新しいと思わされるのはなぜか?

SF小説がはやった時代、人々はなぜ未来を考えることに夢中だったのか?

作品を読んで思ったことをシェアしてみよう。

 

星新一は高校時代に読み込んだ小説家。今読んでも常に新鮮な驚きを読後にもたらしてくれる偉大な作家だと思う。

「おーい でてこい」は星新一の初期の傑作で、この作品に影響を受けたという人も多い。(星新一公式サイトでも角川春樹氏がこの作品に衝撃を受けたと記述している。)

福島の原発事故が起きた今、この作品が提起している人間の習性、そしてその愚かさをレトリックに頼らず、あの短い文章の中でプロットの力で描き出していることは、素直に賞賛すべきだろう。

作品としての面白さは当然ながら、星新一の人間に対する観察眼の鋭さも作品の構成を考える上で重要な要素になっていることに気づかされる。

石川 良樹